学部長・学科長メッセージ

皆さんのなかには経済学に対する明確なイメージと目的意識を持って、経済学部へ進学を考えている方もいらっしゃると思いますが、経済学とは何か、経済学を学べば将来どのような職業に就けるのか、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。たしかに、薬学部であれば薬剤師になる、理工学部建築学科であれば建築士になる、といったわかりやすい目標は経済学部にはありません。

 

近代経済学では「効用」という概念を用います。効用とは、売買の対象となる商品やサービス財から人々が得る満足の度合いのことです。そして、経済学の大きな目的は、社会の効用の総和を最大化する方法を考えることと思います。少しファンタスティックな表現をすれば、「みんながハッピーになる方法を考えること」と言えるでしょう。

 

「所得格差」「財政赤字」「人口減少」・・・わが国経済は現在多くの課題に直面しています。経済学は、このような課題への対応策の理論的基盤を提供することができます。皆さんが経済学部に入学されたなら、社会のあり方を考え、これからの社会を「みんながハッピーになるように」より良い方向に変えていく処方箋を見出してください。

 

とはいえ、「社会を変える」と言われても、「自分は政治家にも公務員にもなるつもりはないので無関係」・・・ではありません。将来、経済学部を卒業して社会に出た皆さんの多くは、ホワイトカラーの管理職を目指すことになるでしょう。そこでは、取引先との間、顧客との間、そして社内でも、いろいろな場面で意思決定(判断)が求められます。そのとき、経済学の諸理論は合理的な意思決定の判断基準を提供することができます。顧客や取引先が喜び、自社にも利益になる、そんな「みんながハッピーになる」意思決定をしてください。

 

これからわが国では人口が減少し、国内市場は縮小していきます。国内だけでは経済活動も市民生活も成り立ちません。未来の社会を担う皆さんには、グローバルなフィールドで、経済学の理論をツールとして社会を動かす人材となっていただきたいと思います。そして、名城大学経済学部はその準備のための様々なカリキュラムを用意しています。

 

例えば、幅広い教養科目や経済学の講義の他に、社会フィールドワーク・国際フィールドワークや起業講座等を開設し、皆さんが広く地域社会・国際社会に触れる機会を提供しています。また、皆さんの自主的な研究のモチベーションを高めるために、「学生優秀論文・エッセイ・書評」の表彰や、ゼミナールでの研究発表の機会である「レポート・フェスティバル」を開催しています。

 

大学生活の4年間では、スポーツやクラブ活動、アルバイトなどで人間関係を学び、社会経験を積むことももちろん重要ですが、それらに加えて、経済学を学ぶことの崇高な目的を心に留めて、勉学に励まれることを願ってやみません。