運動を始めるきっかけや
できない理由などを考えてみよう。

産業社会学科 准教授 小泉 和也

3つの要因を考えて、続けられる環境づくりをしてください。 健康と運動は親和性が高いと言われていますので、美容や健康のために運動をしたいという方も多いと思います。健康は自分だけの問題ではなく、周囲の大切な家族や友人にも大きく影響しています。しかし、運動やスポーツが大切だとわかっていてもなかなか続かないという人もいるでしょう。そんな人は「やりたくなる要因」「続けたくなる要因」「できなくなる要因」の3つの視点で考えてみてください。例えば、「やりたくなる要因」なら“仲間と一緒にやる”などのきっかけ作りです。「続けたくなる要因」は“マラソン大会に出場する”などの目標設定が良いと思います。そして、“時間がない”などの「できなくなる要因」をできるだけ取り除くようにしましょう。

健康的に生きていくために、自己管理大切さを伝えています。 私の研究では、こうした3つの要因を「開始要因」「促進要因」「阻害要因」と呼び、成年期の健康行動(運動・スポーツ)について考えています。超高齢化が進む日本において、長く健康で活躍できる社会を創造するために、運動・スポーツが果たせる役割は大きいと感じています。歳を重ねると機能の衰えにより運動が続けにくくなっていきますが、多様化する現代では、年齢にあった運動の楽しみ方や機会が増えています。自己管理の大切さが健康な未来の基礎になることをしっかりと伝えられるような研究を目指しています。またスポーツは「する」だけではなく「みる、ささえる」ことも大切な要素のひとつ。さまざまな視点から運動・スポーツの楽しみ方を発見してほしいです。