あの国はガツガツ派この国はノンビリ派 経済学科 教授 佐土井 有里 |
日本型生産システムの導入。成功例と失敗例からきっと学べることがある。
今、多くの日本のメーカーがアジア各国に進出しています。その際、企業は現地の人の技術力を上げようと日本の生産システムや教育システムを持っていくのですが、それが定着しない場合も少なくありません。一方で、成長した現地の人が第三国に派遣され、日本の生産システムを指導するまでになった成功例もあります。同じアジアでも、驚くほど技術習得に熱心な国もあれば、のんびりとした国もあり、日本でのやり方がそのまま通用するほど単純ではないのです。そこで、私はいろいろな国の様々なケースを見て、技術移転や人材育成の方法論を見いだしたいと考えています。
成長のスピードや目まぐるしい変化が、日本人には刺激に。 そのために年に何度かアジア各国を訪れ、現地の大学研究者や企業と共同研究を行ったり、企業の生産現場を視察したり、変化の速いアジア各国の現状のキャッチアップに努めています。近年は、今注目しているミャンマーを訪問。日本の自動車メーカーの現地工場ではまだ1日に8台しか車が製造されていませんでしたが、成長スピードが猛烈に速く、今後どうなっていくのか目が離せません。こうした熱気とスピード感を伝えたいと、国際フィールドワークでは学生をどんどん海外へ連れていき、現地の大学生と英語によるディスカッションやプレゼンテーションを経験させています。海外の学生の優秀さに刺激を受け、急成長する学生も多いので楽しみです。