学部長・学科長メッセージ

経経済学に興味を持ち、本学部での学びを検討している皆さん、そしてすでに在籍し日々学びを深めている皆さんに向けて、経済学部の魅力とこれからの学びの意義についてお伝えしたいと思います。

現代社会において、経済の動きは国境を越えて密接に結びついています。日本の企業活動も、国内市場だけでなく、グローバルな市場と連動しながら発展しています。例えば、日本の自動車産業はアジアや欧米市場での展開を進め、成長を続けています。また、新興国ではデジタル経済が急成長し、モバイル決済やフィンテックといった革新的な技術が普及しつつあります。こうしたダイナミックな経済の変化を理解し、分析する力を養うことが、未来を生き抜くための重要なスキルとなるのです。

経済学は、世界の情勢が私たちの暮らしやビジネスに与える影響を論理的に分析する学問です。例えば、2020年の新型コロナウイルス感染拡大では、国際的なサプライチェーンが寸断され、企業の生産や物流に大きな影響を与えました。また、2022年からのロシア・ウクライナ戦争は、エネルギー価格の高騰や食料供給の不安定化を引き起こしました。こうした出来事が経済に与える影響を深く理解することで、社会の仕組みや未来の変化を予測する力を身につけることができます。経済学部では、日本国内だけでなく、世界の動向にも目を向け、多角的な視点で物事を考える習慣を育んでいきます。

また、AIやデジタル技術の進化が、私たちの働き方や生活を大きく変えています。AIは膨大なデータを分析し、経済の動向を予測したり、企業の意思決定をサポートしたりするなど、さまざまな分野で活用されています。しかし、どれほどAIが発展しても、人間にしかできないことがあります。それは、「自ら問いを立て、考え、新しい価値を生み出すこと」です。本学部では、学生が主体的に考え、議論し、創造力を発揮できる学びの機会を豊富に提供しています。

大学生活では、講義やゼミを通じて経済理論を学ぶだけでなく、実際の社会問題について議論し、自分の考えを深めることが求められます。また、社会・国際フィールドワークや海外研修を通じて、異なる文化や価値観に触れ、実践的な国際感覚を養うこともできます。こうした経験は、皆さんの視野を広げ、将来の可能性を大きく広げるでしょう。

経済学部での学びは、単に経済の仕組みを理解することにとどまらず、社会の動きを分析し、自ら考え、行動する力を身につけることにあります。これから本学部への進学を考えている皆さんには、ぜひこの環境で、自分の可能性を大いに広げてほしいと思います。そして、在学生の皆さんには、日々の学びを大切にし、自らの成長を実感しながら大学生活を充実させていただきたいと思います。

私たち教員は、皆さんが知識を深め、社会に貢献できる人材へと成長できるよう、全力でサポートしていきます。経済学を通じて、未来を切り拓く力を養い、自分らしいキャリアを築いていきましょう。