経済学部ニュース

●国際フィールドワーク ベトナム実施報告




 経済学部国際フィールドワーク授業として、ベトナム国際フィールドワークを2023年9月1日〜8日(8日間)実施した。この研修は、前期授業を通してベトナムに関する歴史、文化、経済、企業活動、価値観等多方面から事前研修を行い、現地研修に臨んだ。また、現地での協定校ハノイ経営工科大学との学生交流会や発表会に向けての学生達のプレゼンテーションも事前研修中に作成・英語発表練習し、現地発表を行った。

 現地プログラムとして、(1)大学生との交流プログラム、(2)現地企業訪問調査やインターンシップ、(3)歴史・文化・自然遺産や施設見学の3方面からの内容で構成した。

 (1)大学生との交流プログラムでは、協定校であるハノイ経営工科大学 Hanoi University of Business and Technology (HUBT)のProf. Quan, Dr. Hieuを中心にプログラムを準備していただいた。

 まず、学生交流会「Special Cultural Values of Vietnam and Japan」9月4日13:30〜17:00(プログラム)では、ベトナム・日本双方の学生達が英語でプレゼンテーションを行い、双方の文化や価値観の相違点とその理由や背後にある歴史や考え方について自由に討議を行った。

 学生同士との交流会として、9月4日には、ハノイ郊外の伝統陶芸村Bat Trang VillageをHUBTの学生達に案内してもらい、実際にろくろを使った陶芸体験で茶碗等を製作し、その後陶芸村のマーケット巡りを楽しんだ。また、Vietnam National University, School of Interdisciplinary Studies の学生達にもハノイの旧市街を半日Walking tourとして学生達に案内していただき、2校のベトナム学生達との学生生活や楽しみ方を体感した。

 (2)現地企業訪問調査については、「日本で就労した経験を持つベトナム人がベトナム帰国後起業して成功している企業」というテーマでHUBT研究者達と共同研究を行い、現地企業訪問調査・インタビューを実施した。「Yamaguchi Vietnam」精密機械加工企業 「STI Vietnam」IT/AI生産管理企業という100%ベトナム資本の企業2社を訪問し、社長や社員にインタビューし、いかにしてベトナムの起業家が日本で学んだ就業経験を元に起業をし、経営を成功させているのかについて学んだ。

 次に住友電装の現地法人Sumi Vietnam Wiring System にて1日インターンシップを体験した。この企業は名城大学経済学部佐土井ゼミ卒業生が経理部長として駐在している関係から、学生たち用にインターンシッププログラムを準備していただいた。自動車用ワイワリングハーネスを製造する従業員5000名の工場で、企業概要説明、工場見学ののち、学生たちは課題を与えられ、最後に社長・副社長に向けて発表するというプログラムであった。課題は「5000人の社員食堂で出るフードロス削減方法を考える」で、食堂での残飯状況や問題点等をベトナム人福利厚生(食堂)担当の社員等に聞き取りを進めながら考え、提案内容を纏め、最後に幹部に向けて発表することができた。

 (3)歴史・文化・自然遺産についても、戦争博物館等でベトナム戦争等ベトナムの歴史を学び、ハロン湾等の世界遺産や豊かな自然遺産、更には近年の経済発展とベトナム人の活力を学ぶことができた。

 本研修において、HUBTの大学関係者や企業関係者の方々から多くの協力を得ることができ、ご協力いただいたすべての方々に深く感謝する。この研修をもとに両国の学生達が共に学び、今後の協力と発展に寄与してくれることを期待する。


(担当:佐土井有里)